最近、ARKインベスト(以下、ARK社)のファンドがどのような取引をしているか注目される中、ポートフォリオに追加される銘柄も話題になっている。
キャッシュウッドとARK社は、過去数年間に渡ってミダスの手を誇りにしており、ARK社のファンドが投資しているニュースだけで、株価が動く要因にもなった。
今日はARK社のファンドの中でも最も良い成果を上げているARKF(ARK Fintech Innovation ETF)をみてみよう。
ARKFが興味深い理由は、最近仮想貨幣分野でさまざまなことが起きているからだ。ビットコインの価格が急騰している。また、イーロンマスクのおかげでドージコインも人々の話題になっている。そして、2種類のビットコインETFがカナダで発売された。
しかし、ARKFの本当の魅力は、単に仮想貨幣と関連しているからだけではない。パンデミック機関にキャッシュレス化が加速され、ブロックチェーンのアプリケーションが成長し、FinTechイノベーションは、より早く近づいて来ている。
ARKFの中ではスクエア(SQ)とペイパル(PYPL)が最大の割合を占めており、テンセント(TCEHY)、ピンタレスト(PINS)、ジロー(Z)などの他の人気銘柄も含まれている。2021年ARKWポートフォリオに新たに追加されたシルバーゲート・キャピタル(SI)もARKF構成銘柄10位以内に入っている。
arktrack.comのデータベースによると、ARKFは2021年3つの銘柄を新規に追加しており、JDヘルスとSBIホールディングスは、完全に売却した。
ARK社は、新しい銘柄の一つは、複数のファンドに渡って培ってきたポジションであり、他の二つの種目は、ファンドの多様性を持たせている。
以下は、今年これまでARKFに追加された3つの種目である。
Ping An Healthcare&Technology(1833.hk)
ピン・アンは、中国最大のデジタルヘルスケア・プラットフォームで、「ヘルスケアモール」「消費者ヘルスケア」「ヘルスマネジメント&ウェルネス」「オンライン医療サービス」以上の4つの事業を行っている。ARK社は最後の事業分野に非常に興味を持っていると推測されている。
ピン・アンはテラドック(Teledoc Health)と同様に、オンラインプラットフォームを介して医師に相談、ヘルスケア、処方サービスなどができる。残りの部分は、フィンテックの影響を大きく受けないかもしれないが、オンラインサービス部門は確実なフィンテック領域である。
ARKFは2月に初めピン・アンを買収し、今はポートフォリオの約1%の割合を占めている。
ピン・アンのチャートの動きを見ると、「ARK効果」がどんなものか分かる。ピン・アンは比較的小さな会社であり、短期間で大きな変化を起こせる可能性を備えていた。ARK社がピン・アンをポートフォリオに追加したことが発表されて、株価は二日間で(2月10日と11日)35%上昇した。
Bill.com(BILL)
ビルドットコム(BILL)はARKFのポートフォリオに非常に適している。同社は、クラウドベースのソフトウェアソリューションを提供しており、会社(お客様)の財政運用をサポート・改善・自動化に役立つ。関連製品としては、OracleのネットスイートとQuickBooksがある。
ビルドットコムはARKに追加されたのは今年だが、最近までかなりの人気を集めていた。 2020年3月コロナによる大暴落から現在までARKFが240%上昇したことに対し、ビルドットコムは500%以上上昇している。ピン・アンが医療分野でやってきたのと同様に、ビルドットコムはオンライン金融ソリューションの製品群が巨大な需要に対して選ばれた。
また、ビルドットコムは決済処理ソリューション分野でJPモルガンチェース、バンク・オブ・アメリカ、PNC、ウェルズ・ファーゴなどの主要銀行に進出した。現在の環境に合うように構築されており、今後も今のペースで事業拡大できる見込み。
DraftKings(DKNG)
ドラフトキングス(DKNG)は、2021年ARKWにも追加された。オンラインギャンブルとゲーム業界は、新型コロナの影響による経済変化の中で、最大の恩恵を受けた業界の一つだ。全世界的に企業が自粛する中、消費者は暇を楽しむためにオンラインゲームに目を向けた。多くのスポーツが中断され、その隙にカジノギャンブルが選択された。スポーツ競技が再び開き、event bettingとデイリーファンタジー(本当の選手パフォーマンスデータをベースにチーム構成し、結果を争うゲーム・ギャンブル)が売上を増している。
スポーツギャンブルの合法化を検討している州が増えて、急速に成長する産業となっている。オンラインゲーム業界も急速に成長している分野であり、今後数年間、成長ペースが維持される見込み。
ドラフトキングスは短期的に利益を生み出すことには苦戦している中で、この高成長分野で一番勝者となる企業として浮上しており、ARKFポートフォリオに編入された。ポートフォリオに占める割合は0.5%しかなくまだ少ない。