アメ株クラブ

アメ株クラブ

米国株・アメリカ株投資に役立つ情報を共有していくブログです。たった1人の方でも何かしら役立つ情報やインサイトが得られれば幸いです。

マッキンゼーが予想したネクストノーマル

参考:The Next Normal: Business Trends for 2021 | McKinsey

McKinsey & Company logo

マッキンゼーは 2021年1月、「ネクストノーマルが渡来する:2021年、そしてその後を定義するトレンド」というテーマでレポートを発行した。マッキンゼーレポートで予想したポストコロナ時代のトレンドの中の展望及び主要産業のトピックは以下の7つである。

1.旅行

個人旅行は素早く回復、ビジネス需要の回復は5年以上

個人旅行の需要はすぐ回復されるが、ビジネス旅行の拡幅は時間がかかる想定である。2018年基準でグローバルビジネス旅行の規模は1兆4000億ドルで、全体旅行産業の20%を占めていた。特に高級ホテルは売上の7割をビジネス旅行需要によるものであった。2008年リーマンショック当時も個人旅行の需要は2年で回復したが、ビジネス旅行需要は回復まで5年ほどかかった。

マッキンゼーレポートによると、ビジネス旅行管理者を対象にしたアンケートで2021年ビジネス旅行の支出は2019年の半分程度に留まる見込みである。

2.デジタル化による生産性向上で4次革命加速化

デジタル化によって新たな働き方は素早く広まるのだろう。グローバル企業の経営陣はパンデミック期間中にサプライチェーン構築、データセキュリティの改善、新たな技術導入などが予想より20〜25倍ほど早く進んだという。そのおかげでアメリカの生産性は2020年2Qに10.6%、3Qに4.6%増加した。これは6ヶ月間の成長率だけで1965年以来の大幅増加になっている。マッキンゼーの調査によると、企業たちは顧客対応の80%以上をデジタル形式で行うと回答しており、新型コロナ危機以前よる3倍ほど増加している。

3.イーコマースの加速化

オフラインの流通がいーコマースへ変化することは止められない。2019年に予想していたアメリカの2024年のイーコマース普及率は24%だった。しかし、2020年7月にアメリカ全体のリテール販売の33%がオンライン上で行われた。決済と配送インフラがまだしっかりしていない中南アメリカでもイーコマースのシェア率が5~10%でパンデミック以前より2倍増加している。マッキンゼーとインタビューしたあるグローバル企業の役員は「パンデミックによって消費者に直接販売するために、我々もどこから手をつけるべきか分かっていない。ただし、消費者がオンラインへ流れていく推移は明らかであるため、会社は新たな技術とビジネス、価格のモデルを考える必要がある」と語った。

4.リモート勤務拡大

MGI(マッキンゼーグローバルインスティチュート)は全世界の労働人口の20%に該当する金融・保険・ITなど高い技術力を要する職業の人々はリモート勤務が可能であり、より効果的であると予想した。ただし、企業の立場からはリモート勤務に対する2つの課題がある。一つ目は企業文化を経験し、企業の一員であることを実感させるオフィスの役割である。2つ目はリモート勤務拡大により、人的リソースを適切に調整することである。その過程の中で従業員の再教育などが必要になる。2018年世界経済フォーラム(WEF)は2022年までに世界の労働人口の半数以上が追加スキルが必要になると予想した。

5.サプライチェーンの調整

新型コロナによって複雑で長いサプライチェーンの問題が明らかになった。多くの企業は一つの国及び一つの工場に問題が発生し、重要部品の手配ができなくなることで、企業全体の問題になることを実感した。それぞれの企業たちはサプライチェーンについて再構築を初めて折り、2025年までに4.5兆ドル規模のサプライチェーンが調整される予定である。

6.バイオ革新

今回のパンデミックを契機に生物学が新たな方法で技術を満たしながら医療革命の速度を加速化することになる。新型コロナゲノムは数週間で解析された。また、感染予防率が高い「mRNA方式」で、1年ぐらいでワクチンが完成した。一般的なワクチンの開発には10年ぐらいかかるため、素晴らしい成果であった。MGIの2020年5月レポートによると、病気の45%が遺伝子編集技術など今の科学で想像できる範囲で解決できると評価している。このようなバイオ技術は農業・エネルギ分野等、様々な業界に寄与し、今後10年で数兆ドル規模の経済的効果を創出できると予想されている。

7.医療・保健環境改革

医療システムの改革は難しい。命に係わることには注意が必要だが、改革は必要以上に遅い。しかし、新型コロナの影響によって改革のスピードが速まる可能性が高い。特に、予防と公衆保健に対する投資が非常に増えている。マッキンゼーは公共医療インフラの最新化と遠隔医療拡大を含む医療システムの現代化は今後解決すべき領域であると評価した。