2022年の米国株式市場で注目しないといけない最も重要な指標は純利益である。株式市場は全て純利益と純利益に対する期待値への結果であり、時間の経過とともに株価を牽引する最も重要な原動力である。
2021年のS&P 500の純利益は、前年比45%増加した1株当たり約205ドルと推定される。2022年には、1株当たり約223ドルでさらに9%上がる見込みである。
2021年が純利益基準を高く設定しているように見えるかもしれませんが、それは最大規模の雇用創出、記録的な設備投資、まだ再入荷されていない在庫レベルの下落、2兆ドル規模の消費者貯蓄を含む多くの指標 が抑制された需要(まだ実現していない成長)を指しているということである。
バリュエーションで何が起こるのかを見届けることも重要である。
ファクトセット(FactSet)によると、S&P 500のフォワードPERは約21倍になっており、歴史的にも高い水準である。
(株価が上がっているにも関わらず、フォワードPERは下がっている)
1つの重要なことは、PERが下がったからって、必ずしも株価が下落するわけではないということである。実際にS&P 500のフォワードPERは株価が27%急騰したにも関わらず、年初の約23から約21まで下落した。それは、予想純利益(E)が株価(P)よりも早い速度で増加したからである。
つまり、株価が上がっても株式市場はまだ安いと判断できることである。