アメ株クラブ

アメ株クラブ

米国株・アメリカ株投資に役立つ情報を共有していくブログです。たった1人の方でも何かしら役立つ情報やインサイトが得られれば幸いです。

ロングショート戦略とは?

ヘッジファンド機関投資家たちがよく使う投資戦略の中で最も多く使われている作戦としてロングショート戦略があります。今日はこの戦略についてご紹介します。

 

 

 ロングショート戦略の概要

ロングとショートを同一ポートフォリオで構成

ロングショート(long / short)戦略は、投資をする際にロングポジションとショートポジションを同時に使うやり方です。ここでロングポジションは「買い」を意味し、ショートポジションは「売り」を意味します。 つまり、買いと売りを同時に行うことがロングショート投資戦略です。

ポートフォリオの変動性を抑えられる

一般的に、ロングからプラス(収益)が出ればショートがマイナス(損失)になり、ショートがプラスならロングがマイナスになるように構成します。こうすることで、ポートフォリオの変動性を抑えた上で、継続的に収益を得ることがロングショート戦略の一般的な目標です。

ロングとショートのどちらかだけのポジションをとることは、銘柄の株価の動きを予測する方法になります。一般的に現物株を購入することは株価が上昇するという期待のもと、ロングポジションをとることになります。

それに比べてロングショート戦略は、ロングとショートを構成する銘柄の変動性がどれだけ異なるかを予測するという作戦です。

銘柄の変動性の差異を予測する

買い(ロング)の場合は安く買って高く売ることを目指します。つまり、今後、株価や株式市場が全体的に上昇するだろうと予測する場合は株を買います(ロングポジションをとりますといいます)。もしAというの株式を100万円で買って10%上昇した場合、10万円利益になります。10%が落ちた場合は10万円マイナスになります。

一方で売りから入る場合(空売りする場合:ショートポジションをとるといいます)には先に高く売って後に安く買えば利益になります。ですから、今の株価や株式市場が全体的に割高だと判断し、今後下落するだろうと予測して売る(この場合空売り)ことになります。

要するに、ロングかショートかどちらかのポジションをとる場合は、今後上昇するか下落するかの方向性を予測しなければなりません。

一方で、ロングショート戦略の場合はどの業界(セクター)が他の業界より良いとか、この企業の株価が他の企業の株価よりも上がるだろうという比較する観点からアプローチすることになります。

 

ロングショート戦略の例

例えば、アマゾンとフォード自動車を使ってロングショート戦略を立ててみましょう 。今後、株式市場が全体的にどのように動くか、二つの銘柄の株価がどう動くかはよく分かりません。しかし、私はこう考えました。オンラインリテール市場はどんどん成長しており、コロナ過によってさらに加速化されました。一方で車業界は競争も激しくなっている中、電気自動車の時代が訪れてきており、既存の自動車メーカは生き残るかどうか試される時代になってきています。このような世の中の雰囲気からしてこのように仮説を立てました。 

「株市場が上がる場合はアマゾンがフォード自動車より上がるだろう。もし下落相場になっても、アマゾンの方がフォードより下落率は少ない。」

この場合はアマゾンでロングポジションを取り、フォードでショートポジションをとるとロングショート戦略完成です。それぞれに100万円ずつ投資してみました。

 

  1. 市場が全体的に上昇し、アマゾンが10%上がり、フォードが5%上がった場合には、アマゾンで10万円プラス、フォードで5万円マイナスになります。結果的には、5万円プラスです。
  2. 市場が下落しアマゾンは5%下落フォードが10%下落した場合は、アマゾンで5万円マイナスだが、フォードのショートで10万円プラスです。 結果、5万円プラスですね。

 

ロングショート戦略で株式市場が全体的に上昇しても下落しても、どちらでも利益を得られました。 しかし、アマゾンがフォードよりも上昇率が低かったり、下落率が高い場合はいずれも損失になります。

ですから、個々の銘柄の上昇と下落予測ではなく、二つの銘柄の中で「より良いものは何か」を考えなければなりません。

企業同士を比較するだけ、市場の予測は不要

ロングショート戦略は、同じセクター(業界)内でより良い企業をロングポジションにして、不安要素がある企業をショートポジションにする場合が多いです。

金と銀でロングショートをするとしたら、希少性が高く上昇時にはより上がって下落時にはあまり下落しないと見込める金をロングにして、銀をショートにするといった考え方です。 

「AがBより良い」という判断だけ持っている場合、ロングショート戦略は安定して利益を得られる投資戦略です。

 

※注意:ショート(空売り)は理論上、無限大の損失が生じることがあり得ます。取り扱いには十分なご注意が必要です。

 

ブログ村ランキング参加中!

このブログを応援していただける方はクリックで投票していただきますとうれしいです

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

PVアクセスランキング にほんブログ村