アメ株クラブ

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米国株・アメリカ株投資に役立つ情報を共有していくブログです。たった1人の方でも何かしら役立つ情報やインサイトが得られれば幸いです。

「ウォール街のランダム・ウォーカー」から学ぶ投資の教訓

バートン・マルキールの教え

バートン・マルキール(Burton Malkiel)は、彼のベストセラー本ウォール街のランダム・ウォーカー(A Random Walk Down Wall Street)』の中で、テクニカル分析に頼る友人に一つのチャートを見せました。友人は、そのチャートを見て「どんな企業?」と尋ねました。

「今が買い時だね。これは古典的なパターンだよ。明らかに次の週までに株価が15ポイントは上がるだろう。」と友人はチャートを分析して述べたのです。

しかし、残念ながら、マルキールが友人に見せたチャートは、実際の企業のものではありませんでした。実際にはコインを投げて表が出たら陽線、裏が出たら陰線で表示された、架空のチャートでした。つまり、まるでコイン投げの結果のように「株価」がランダムに動く結果だったのです。

テクニカル分析とは?

マルキールのこの本は、1973年に初めて出版されましたが、その中でテクニカル分析の問題点を指摘しています。しかし、当時はテクニカル分析が広く受け入れられていました。例えば、ウォーレン・バフェットですら、株価チャートを作成していました。しかし、バフェットは後に「チャートを裏返してみると、他の答えが見えなかったです。だからテクニカル分析が効果がないことに気づきました。」と語っています。

テクニカル分析の意味とは?

では、なぜ多くの人々がテクニカル分析を使用しているのでしょうか?その理由には3つの重要な要素があります。

1. 本能からくる行動

人間は、狩猟や採集などの生存活動を通じて「パターンを見つける必要がある」という本能を受け継いでいます。この本能に従って、市場の動きにパターンがあるかもしれないと考え、テクニカル分析を試みるのです。

2. 制御欲求

人間は何かを制御したがる傾向があります。金融市場はニュースによって影響を受けるため、短期的な価格変動は予測が難しいです。それでも、テクニカル分析や他の分析方法を通じて将来を予測しようとするのは、人々の制御欲求から来ています。

3. 未知への挑戦

一部の資産はファンダメンタル価値を計算しにくい場合があります。例えば、ビットコインや金などがそうです。これらの資産に投資する人々は、価格変動のパターンを見つけて投資することで、将来の収益を追求しようとするのです。

投資の教訓

テクニカル分析は一部の投資家にとって有用かもしれませんが、企業の価値や将来の収益性はファンダメンタル分析によって評価されるべきです。株式投資家は、企業の収益能力や将来の収益見込みを重視すべきであり、その情報をもとに株式を所有する理由を考えるべきです。

例えば、S&Pやダウ・ジョーンズのアナリストは、企業の収益が回復していることから、2021年の収益が97%増加し、2022年にも8%の増加が見込まれています。企業の収益増加が株価の長期的な上昇を支える重要な要因となるでしょう。

最後に、テクニカル分析は有益なツールかもしれませんが、株式投資家はファンダメンタル価値と将来の収益性に注目し、長期的な視点で投資判断を行うことが重要です。

参考:Reading Tea Leaves - HumbleDollar

 

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